認定ナビゲーターの井原くみ子です。
去る11月16日土曜日、墨田区立第三寺島小学校より出前授業の開催のご依頼をいただき、ナビゲーター2名で赴きました。
今回担当したプログラムは「ポジティブ心理学入門<違い探しはいいとこ探し!>」
対象は、最初の45分間は6年生2クラス51名のみなさんでした。
この授業は、ひとりひとりが大切に思うものって、実はみんな違っているんだね。
それを認め合うことで、だからこそ、助け合えるんだね。
というメッセージをこめたワーク形式で、話し合いながら楽しく進めるプログラムです。
事前に、小学校の担任からは「人にはさまざまな価値観があり、だからこそ、社会が進歩していることを子どもたちに気づかせたい」という要望をいただいていました。
アイスブレイクのあいさつじゃんけんで、場があたたまったところで、「親切」「家族」といった、強みや価値観を表す単語を25個印刷した用紙を渡し、自分が大切と思うもの、3つに⚪︎をつけてもらう個人作業をしました。
自分が⚪︎をつけた3つがピッタリと当てはまる人はいるか?を探してもらいます。
しかし、なかなか全部が一緒の人は見つからず。今度は、次々と2人組になって、自分が選んだ言葉が大切な理由を伝え合う時間を取って、また交代することを繰り返しました。
その時に、相手の人の話をちゃんと聞いて、必ずいいね👍ポーズをしながら、言葉でもなるべく大きな声で、「イイね!」と言ってもらいます。
最初は照れくさがっていた子どもたちも、ちゃんと大切な理由を伝えていることには、感心しました。
その後、振り返りの時間をとりましたが、「違うことは、その人の個性だと思いました。」とか「その人の大切にしている言葉の理由が聞けて、嬉しかった」「楽しかった」との感想があがりました。
なるべく大勢の意見が聞きたくて、パスもOKとして、マイクを次の人にリレーして渡してもらいました。
もちろん、感想を話してくれたら、大きな声でみんなで「イイね!」
積極的に挙手しての発言はやはり勇気がいるようで、最初は照れて何も言わずに次々とパスしたり、友だちにマイクを押し付けたりという場面も見えましたが、それでも、「マイクをもって、人前で言うのは緊張するよね。わかるよ!」と、パスにも「イイね」を出し続けたら、なんと、二周目はしっかりと大きな声で自分の意見を言ってくれる子が増えてきたきました。
その変化が、個人的にとても嬉しかったです。
次の45分間は、保護者向けに、「大切な人との絆を強くするコミュニケーション」のテーマで、ACR(積極的、建設的、傾聴)をお伝えしてきました。
レクチャーが始まると、最初はちょっと堅かった方々が、どんどん前のめりで聞いてくださり、さかんにメモを取る姿が見られました。
レクチャーに続いて、二人組になっての実践演習をしてもらったのですが、これもとても和気藹々と進む中、なんと、横でオブザーブしていらした校長先生と副校長が、なんの指示出しもしていないにも関わらず、しっかりと二人組で演習に参加。
最後の感想をお聞きする場面では、校長先生が真っ先に挙手して発言。
「人前で話す仕事をしていながら、正直、コミュニケーションに苦手意識があったんですが、ACRすごくいいですね。実践します!」と。
六年生向けと保護者向けの出前授業は、それぞれ45分間の限られた時間でしたが、みなさんにそれぞれ体験してもらったことから、ひとりひとりの心の中にウェルビーイングの種を蒔かせていただけたのかなと感じました。
とても貴重な体験をさせていただき感謝しています。ありがとうございました。
報告者:井原くみ子、かみて理恵子