ウェルビーイング心理教育とは

ウェルビーイング心理教育とは

 

1.理念

幸せに関する科学的知見を人生に活かす。

 

2.設立の目的

「人や社会を幸せに導く、科学的根拠に基づいた理論と方法」を学び、実践し、自分の人生を自分で創造できる人たちを増やすこと。

ポジティブ心理学をはじめとするエビデンスに基づいた理論やスキルを分かりやすく伝え、毎日の生活に取り入れやすい形で学ぶことのできる生涯教育の場を提供する。

 

3.ウェルビーイング心理教育アカデミーの目指すもの

時代的背景
公衆衛生学としてのウェルビーイング心理教育
メンタル不全の予防
つながり
中庸の科学
最先端の、エビデンスベースドの研究を伝える
学際的であること
科学だけでなく、人を尊重すること
システムとしての人と社会と組織
ウェルビーイング心理教育の啓発活動について

 

<時代的背景>

現代は、多くの人たちが幸せを得ることに関心を持ち、模索しています。
そして、物質的な豊かさや社会的地位が必ずしも幸せをもたらさないということが、徐々に理解されつつあります。

高等教育を受けている人も増え、自らの幸せを創造することにおいても、子育てや対人関係の改善においても、誰かの成功体験を模倣するのではなく、「科学的な」根拠(エビデンス)のある理論やスキルが求められる時代になっていると感じます。

ウェルビーイング心理教育アカデミー(以下、AWEと表記)は、そのような時代の流れの中にあって、「科学で裏付けられた人や社会を幸せにする方法を学び続けられる身近な場所」を提供するために設立されました。

 

 

<公衆衛生学としてのウェルビーイング心理教育>

公衆衛生学とは、社会に生きるすべての人を対象として、身体的・精神的な疾病を予防し、健康を増進するための実践と研究を目的とした学問です。
ウェルビーイング心理教育は、心理・身体・社会という3つの領域の健やかさを保ち、増進させる科学的知見に基づいた理論と方法を伝え、人々のエンパワーメントを促そうとするものです。

 

 

<メンタル不全の予防>

伝統的な心理学は、ネガティブな心の状態から平穏な状態にすることに注力してきました。
20世紀後半にはポジティブ心理学という学問領域が確立され、伝統的な心理学が扱ってきた領域に加え、新たに人々の持続的幸福度を高める研究が始められました。
調査研究の結果、全人口を見た時に、精神疾患と診断されて苦しんでいる人よりも、精神疾患ではないものの悩みに苦しんでいる人の方が多いことがわかりました。
そしてそのような人々はやがて精神疾患になりやすいことも明らかになっています。またそれだけでなく、今は悩みに苦しんでいなくても、自らが幸福だと感じられていない人は、やがて心身の健康度が衰えていくことがわかっています。
真のメンタル不全の予防は、人生の健やかさを高めることが大切なのです。

 

<つながり>

人間は社会的な存在です。他者とのつながりを持ち、自分の強みを活かし弱みを補い合うことでより良く生きることができるようになります。
AWEは、同じ志を持った人たちが繋がり、ともに成長し、お互いの成長を喜びあえるような互恵的なサポートネットワークを築くことを目指します。そして、継続した活動を通して、横のつながりを強化していきます。

 

<中庸の科学>

AWEは、中庸を大切にしています。
中庸とは、どちらにも極端に行き過ぎない、「良い加減」という意味です。実践と研究、個人と社会、他者と自分、会社と家庭、動くことと休むことなど、ポジティブ感情とネガティブ感情、「どちらが重要か」という立場でなく、「どちらも重要で意味がある」という立場で、統合していくことを目指します。

また学際的な取り組みを行い、発達心理学、健康心理学、行動心理学などなど、専門的に細分化されてきた心理学の分野の研究から、ウェルビーイングに関係することを横断的に取り出して新しいフレームワークでまとめられていきたいと考えています。

 

<最先端の、エビデンスベースドの研究を伝える>

人生の健やかさの向上に関する研究は、日進月歩に新しい知見が次々と発表されています。
科学は変化を受け入れる学問です。AWEでは、主に英語で科学者向けに発表されることの多い最新の研究結果を、日本語で一般の方向けに発信していきます。

自分の人生を自分で創造できるツールとしていただけるために、AWEの開催する講座では「理論」「エビデンス」「方法・スキル」「それを身につけるためのワーク」をできるだけセットでお伝えしていきます。方法だけでなく、理論とエビデンスも知ることで、うまくいかなかったときにも自分で他の方法を工夫できるようになることを期待しています。

 

<学際的であること>

心理学の分野を横断的に取り入れることのみならず、栄養学や、神経科学、脳科学など、心理学以外の分野からも、目的が共有されていると考えられるものは柔軟に取り入れる姿勢を持ちたいと考えています。

科学的研究成果は、それを理解することが目的では意味をなしません。人々の人生の“すこやか度”を向上させることが必要です。AWEは、目指すものとして掲げた事柄に役立つと考えられるものであれば、他分野に対しても柔軟でオープンであることを目指し、学際的 (inter-disciplinary)な視点を大切にしていきたいと考えます。

 

<科学だけでなく、人を尊重すること>

科学的な裏付けがあるということは、再現性が高いということです。

一方で、心理学の科学とは、統計学的に改良が加えられてきていますが、まだ平均や最大公約数の科学であり、全ての人に当てはまるとは限りません。
また研究においては、データの母集団がアメリカの大学一年生を対象にして行われているものが多く、人種や社会的地位に偏りがあるなどの理由で、それがそのまま日本人に当てはまるとも限りません。
AWEでは、科学的エビデンスの偏りがあることを理解し、伝えられているデータは真実を表しているのではなく、一つの見方を紹介していることを踏まえ、考え方やエビデンスを押し付けないように注意します。

AWEは、人間性心理学的な視点を大切にしています。心理学はDescriptive(記述) Science であり、Prescriptive(規範) Scienceではありません。
理論や研究やそのベネフィットをわかりやすく説明した上で、学ぶ人たちの主体性と多様性を尊重します。

 

<システムとしての人と社会と組織>

AWEは、システム的な視点を大切にしています。例えば人間の感情、思考、行為、身体反応という要素は、それぞれが独立しているのでなく、一つのシステムとして互いに関連し合って機能しています。
同じように、人も「個」として孤立して存在しているのでなく、周囲の人とのつながりや環境の中で影響しあいながら生きています。

AWEという組織も、社会のエコシステムの一員という視点を持ちながら、時代の変化に応じて良いものを取り入れ、社会的すこやかさを推進していくよう、日々進化していきたいと願っています。

そのために私たちは、開かれた組織を目指します。幸せに関わる知見を解放し、多くの人が使えるようにします。活動に関わる人たちの強みを生かしてプログラムに反映させ、より良いものを創り出して発信していきます。

 

<ウェルビーイング心理教育の啓発活動について>

AWEは、世の中にウェルビーイングの価値を広めていきます。
そのためにウェルビーイングに関する情報を教えたいと希望する人に、自信を持って教えられるよう学習の機会を提供します。AWEの最終目標は、幸せな人が増えることで、幸せな社会を作っていくことです。
そのようにして、社会に貢献したいと考えています。