昨年の夏は、会員向けイベントとして、夏合宿を開催しました。
今年は国際ポジティブ心理学会の世界会議にAWEのメンバーと参加するプランがあったので、スケジュール的に合宿ではなく、1日のイベントを7月13日(土)に企画しました。
30名ほどの方が参加してくださった今回の会員イベントの特徴は、昨年の合宿同様に「アンカンファレンス形式」で行われた点です。
オープニングセッションとクロージングセッション以外は、参加者がプレゼンや対話の話題、ワークショップなどを提供し、自己組織的に創られていきます。
前もって発表枠を決めて発表者を募り、スケジュールを組むことはせず、そのかわり、事前にイベントのテーマを設定して、フェイスブックのグループページを使ってどのようなことをやってみたいのかアイデア出しを行って、当日をイメージする機会を設けました。
イベント当日がどのような場になるのかは蓋を開けてみなければわかりませんので、運営側としてはドキドキしますが、それ以上にワクワクするのが醍醐味と言えます。
このイベントは、参加者でありながらもイベントを創る主催者にもなるという構造になっていて、AWEが掲げている「自分の人生を自分で創造できる人たちを増やすこと」という活動目的に根ざしています。
イベントのテーマは、今年初めに年間テーマとした「育てる(Nurturing)」を継承することにしました。
まずは学びに入るためのチェックインとアイスブレイクを行ない、共同代表理事の松村亜里さんから「ポジティブ教育とその効果」についてキーノートスピーチをしてもらいました。
その後は、アンカンファレンスの形式で、参加者された皆さんが企画したプログラムが実施されました。
今回企画されたものは全部で4つ。
この内、3つは小学校でウェルビーイング教育を行うために構成した授業案のプロトタイプで、一つ目は自分との上手な付き合い方を考える「自分への思いやりを大切にするセルフコンパッション」
二つ目は、長続きするしあわせの特徴と、人との繋がりの大切さを学ぶ「幸せとACR」。
三つ目は、人の多様性を理解する「桃太郎メーカー」という授業内容を実施してくださいました。
そして最後の一つは、人前で自信を持って話すための自分の育て方に関する内容のワークショップで、信頼と共感を得る立ち振る舞いのエッセンスを体感できるワークを実施してくださいました。
ウェルビーイングは、身体的・心理的・社会的な健やかさを表す概念ですが、今回の会員イベントはまさにそれら全てが包含されているウェルビーイングな学びの空間でした。
このように学ばれている皆さんが自律的かつ能動的にウェルビーイングな活動を展開されている様子を拝見し、とても嬉しく、また心強く思います。
AWEでは、様々な講座を提供していますが、それらの目的は、「自分の人生を自分で創造できる人たちを増やすこと」にあります。
こうした活動と、ウェルビーイングに関する理論や手法などにご興味関心がありましたら、ぜひとも一緒に学び、活動に加わっていただければと願っています。
(文章/渡邊義、編集/渡邊奈都子)